プログレ・トリビュート

 

プログレ熱 再燃のキッカケとなった3作品
(Magna Carta レーベルの3作品)


  90年代後半。私が洋楽から離れていた時期にCDショップの店頭で見かけたプログレ・トリビュートCD。昔の思いを再燃させた”恩人”のCDたちです。最近知ったのですが、90年代はアメリカン・プログレが一つのムーブメントを形成していたとか。これらのCDがキッカケでCairo、Magellan、Shadow Galleyなどの素晴らしいバンドを知りました。


Tales From Yesterday (Yes Tribute) / Various Artists

1.Roundabout / Robert Berry
2.Shiberian Khatru / Stanley Snail
3.Mood For A Day / Steve Morse
4.Don't Kill A Whale / Magellan
5.Turn Of The Century
   / Steve Howe&Annie Haslam
6.Release,Release / Shadow Gallery
7.Wonderous Stories / World Trade
8.South Side Of The Sky / Cairo
9.Soon / Patrick Moraz
10.Changes / Enchant
11.Astral Traveler / Peter Banks
12.The Clap / Steve Morse
13.Starship Trooper / Jeronimo Road


 イエスのトリビュート集。どこかで聞いたことあるタイトル。そう私のサイトのサイト名はこの作品から採りました。
 80年代は3(スリー)のメンバーだったロバート・ベリーの”切れの良過ぎる”ラウンドアバウト"で幕開け。続く原曲そっくりの”シベリアン・カートル” (中盤のフリー演奏がなければ、本物と間違うほどそっくり)!!前半のハイライトは、”本物”のスティーヴ・ハウとルネサンスのアニー・ハズラムによる”世紀の曲がり角”。スティーヴのアコースティック・ギターとアニーの美声が調和した最高の作品です。
 後半は8曲目のカイロによる”南の空”がイチオシですね。つくづく隠れた名曲だなと感じます。9曲目・11曲目の”本物”メンバー演奏(インスト)もあります。
イエスの幅広い時代の作品をカバーしたこの一枚。必聴です!


Suppers Ready (Genesis Tribute) / Various Artists

1.Watcher Of The Skies
 / Robert Berry And Hush
2.Firth Of The Fifth / Over The Gerden Wall
3.Undertow / David Hetschel With Jay Tausing
4.Rippless / Annie Haslam
5.Back In N.Y.C. / Kevin Gilbert
6.For Absent Friends / Richard Sinclair
7.Mama / Magellan
8.Man Of Our Times / Enchant
9.Many Too Many / Pete Bardens "Mirage"
10.Entangled / Shadow Gallery
11.Squonk / Cairo
12.I Know What I Like / Crack The Sky
13.Carpet Crawlers
  / John Goodsall With Michael Zentner
14.Keep It Dark / World Trade


 ジェネシスのトリビュート集。前掲のイエスのトリビュートと同様、切れの良いロバート・ベリーの演奏で幕開け。こちらのほうが原曲に忠実。原曲の良さを引き出しています。続く”ファース・オブ・フィフス”もそっくりカバーですね(どちらかというとライブのフィル版に近いボーカル)。4曲目のルネサンス色の強いアニー・ハズラムの”さざなみ”や元キャラバン、キャメルのリチャード・シンクレアによる6曲目など、ツボにはまったキャスティングです。
 私が一番気に入ったのは、後半の10曲目と11曲目(”からまり”と”スコンク”)の曲順が、”本物”の作品と曲順が同じ!なところです。”本物”の緊張感そのままって感じです。

 この作品は全般を通して、配役の的確さが目立つ作品です。



The Moon Revisited -Pink Floyd Tribute- / Various Artists

1.(a)Speak To Me (b) Breathe / Cairo
2.On The Run / Bob LaVaque
3.Time / Shadow Gallery
4.The Great Gig In The Sky / The Dark Side Of The Moon
5.Money / Magellan
6.Us And Them / Enchant
7.Any Colour You Like / World Trade
8.Brain Damage / Robert Berry
9.Eclipse / Billy Sherwood,Bret Douglas,Mike Baker,Trent Gardner,Rob LaVaque & Jon-Michael Engard,Ted Leonard,Robert Berry


 ピンク・フロイドの「狂気」のトリビュート。この作品は多くのミュージシャンによる寄せ集め演奏ではなく、原曲さながらの曲の切れ間がない編集で”凝った”作品に仕上がってます。どの曲も原曲に忠実な演奏です。でも、聴き方によっては、あまりにも忠実過ぎて面白みに欠ける作品かもしれません。ただこれだけ多くのミュージシャンが参加して、名作「狂気」の完全再現を成し遂げたことは1つの偉業かもしれません。

トリビュートでも、聴き終わったあと、心地よい満足感が得られる。そんな作品でしょう。



2022年06月20日|ブログのカテゴリー:プログレ