70年代はSteve Howe(g)、Rick Wakeman(key)をフューチャーしたプログレッシブ・ロックバンド。 80年代は、Trever Rabin(g)が加入し、Owner Of A Lonely Heartのヒットはあまりにも有名。彼らのライブ演奏は、レコードと寸分違わぬ完璧な演奏をステージ上で再現するので驚異的でした。90年代もメンバーチェンジを繰り返しオリジナル作品をリリース。当ページはJon Andersonが最後に在籍した、2000年のMagnificationまでのレビューです。
YES(70年代)
クラシックやジャズのエッセンスをロックに持ち込んだプログレッシブ・ロックのグループの中でも、とりわけテクニシャン揃い。第2作目までは、比較的わかりやすいサウンドでしたが、3作目のThe Yes Album、4作目のFragileの頃のスティーヴ・ハウ(g)、リック・ウェイクマン(Key)加入の頃から、複雑な展開の曲&音の厚みが増していきました。複雑でも、いとも簡単にプレイする彼ら。7分、10分、20分を越える印象的な大作、名曲が次々に生み出された70年代イエスでした。
Yes (1969)
各メンバーのルーツが詰まったデビュー作 おすすめ度:★★★★
イエスの記念すべきデビュー・アルバム。彼らの音楽的ルーツのエッセンスがたっぷり詰まった一枚でしょう。I See Youのジャズ風な曲展開。ビートルズのカバー曲、Every Little Thingを取り上げていることなどは典型でしょう。Beyond And Beforeのイエスのトレードマークと言えるコーラスは、デビューから完成されていたと思います。後々までメンバーとして残るクリスの元気なベースと、Yesterday And Todayのジョンの美声。ひとつひとつの曲をとっても、よい曲が多いです。唯一、アルバム最終曲、サヴァイヴァルの音が右から左に交互に音が移るステレオ処理が不快ですけど(笑)。時代も時代だけに仕方がないか。。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Peter Banks (Guitar)
Tony Kaye (Organ)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
Time And A Word (1970)
オーケストラをフューチャー おすすめ度:★★
2作目は、オーケストラをフューチャーした作品。1曲目の延長線上って感じですが、あまり変わりばえがしないな...って感じます。タイトル曲の曲構成は大好きですけど。。(あまりコメントありませんです!このアルバムのファンの方、ごめんなさい!)
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Peter Banks (Guitar)
Tony Kaye (Organ)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
The Yes Album (1971)
複雑な展開の曲構成の試み おすすめ度:★★★☆
ギタリストがピーター・バンクスからスティーヴ・ハウに変わり、サウンド的に派手なギターソロが増え、かつドラマチックな曲展開の大作が登場しました。Yours Is No Disgrace、Perpetual Change、Starship Trooperなどは、後々のライブの定番曲です。ただ、”長い曲”でありますが、後の作品と比較すると飽きますね。まだ、キーボードがトニー・ケイの時代ですので、スティーヴの優れたギターワークとのバランス(&力量の差)を感じます。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Tony Kaye (Organ)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
Fragile (1971)
イエス・サウンドの完成 おすすめ度:★★★★★
このアルバムからキーボードがリック・ウェイクマンに。クラシックのエッセンスと華麗かつ多彩なキーボードが加わり、大作に磨きがかかっています。Roundabout、South Side In The Sky、Heart Of The Sunrise。どの曲も長さのわりに飽きません。Heart Of Sunriseの複雑な曲構成と変拍子の上に乗った緊張感&ダイナミックさは、後の作品と比べても、1・2を争うモノです。また、このアルバムはメンバー各自のソロ曲(小作品)が1曲づつ収録されているのも魅力。大作の間に入っていますが、それぞれの曲がバリエーションに富んでいるので、埋もれた印象は感じませんね。ソロ作品の中では、スティーヴのMood For A Dayが個人的に一番気に入ってます。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
Close To The Edge (1972)
緊張感と美が調和した意欲作 おすすめ度:★★★★☆
アナログの片面を占めるタイトル曲と、And You And I(同志)、Siberian Khatruの3曲からなる、イエス・ファンが異口同音で”最高傑作”と賞賛する作品。確かにタイトル曲の緊張感溢れる曲展開が生き、メンバーの卓越したテクニックが一番出ている作品でしょう。タイトル曲の後半で見られるリック・ウェイクマンのキーボード・ソロが特に聴きモノです。アコースティック・ギターと中盤のクラシカルなキーボードが印象的なAnd You And Iは、比類なき美しさ。。 タイトル曲の中盤が聴きこむと間延びした印象があるのがちょっと残念かな?(で、最後の☆=4.5)
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
Tales From Topographic Oceans (1973)
大作指向の頂点作品 おすすめ度:★★★★
イエスの大作指向の頂点となった作品。2枚組アナログで各面1曲づつの4曲。ヒンズー経典から、ジョンがインスパイアされたのがきっかけで、スティーヴとともに作り上げた共作。特に1曲目のThe
Revealing And Science Of God(神の啓示)のお経か呪文のようなヴォーカルから始まるところでなるほどな!って感じ。この作品はジョンのヴォーカル。2曲目のThe
Remambering(追憶)は、リックのキーボード。3曲目のThe Ancient(古代文明)はスティーヴのギター。そしてラスト曲のRitual(儀式)は、クリスのベース&アラン・ホワイト(このアルバムからオリジナル作品のドラムスを担当)のドラムスが印象的。Ritualは大作の中でも、曲展開がもっともダイナミックでわかりやすく、大好きです。クリスのベース・ソロは、”ベースが裏方楽器”という概念を超越したものでした。
このアルバムは、クラシックの交響曲を聴くつもりで聴いてください。長い曲ですから。。聴きこんで。。聴きこむたび。。新しい発見があるかも。。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Alan White(Drums,Percussion)
Relayer (1974)
鋭いサウンドが印象的 おすすめ度:★★★
リック・ウェイクマン(Key)の脱退とパトリック・モラーツ(Key)の加入。キーボードサウンドの変化が劇的まではいきませんが、クラシカル面が弱まった感じ。どちらかというとジャズ的展開が生えてます。特に、Sound Chaserのキーボード&ドラムスで顕著。全3曲と、大作指向は続きます。私は、個人的にはこの作品は苦手。作品の完成度より、テクニックに走っているという印象が強いところがちょっと。。1曲目のアナログの片面を全部使ったThe Gates Of Delirium(錯乱の扉)は、曲名印象通りの曲調ですので、錯乱・混乱を表現した部分が多いので、そこから”複雑なフレーズ”=テクニックになっているかもしれませんが。。 でも、ラストのTo Be Overのシタール・トーンのギターは大好きです。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Patrik Moraz(Keyboards)
Alan White(Drums,Percussion)
Going For The One(1977)
黄金期の復活 おすすめ度:★★★★☆
個人的思い入れ度No.1アルバムです。リアルタイムに初めて買ったイエスのアルバムですから。。 リック・ウェイクマン復帰でクラシカル&ダイナミックさが増したと思います。ジョンの美声が映えるTurn Of The Centuryはスティーヴのアコースティック・ギターとあいまって、溜息がでるほど美しい。牧歌的なWonderous Stories(不思議なお話を)の短いながらも、聴き所の多い展開(リックのポリムーグの音が印象的)。圧巻は、大作のAwaken(悟りの境地)。曲の展開が素晴らしいです。朝もやの中風のジョンのヴォーカル。スティーヴの鋭いギター。リックのダイナミックなピアノ&キーボード。それぞれが”究極”を目指しているって感じ!?冒頭のタイトル曲のジョンの声&スティーヴのギターが耳につく(ちょっと不快?)なところを除けば、Close To The EdgeとFragileと並ぶ最高の仕上がりかと思います。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Alan White(Drums,Percussion)
Tormato (1979)
中途半端な印象は否定できない。。 おすすめ度:★★
何でこんな作品だしたのか。。イエス最大の駄作。前作とくらべ、ダイナミックさに欠けます(アナログレコード時代はダイナミックレンジ不足。何といっても音が小さく録音されている!)。小品揃いで新生面ともとれなくもない感じですが、中途半端な出来。曲全体にまとまりのある作品がMadrigal1曲のみ。。。なぜか、ギターの音やキーボード、ヴォーカルがそれぞれ違う方向を向いている感じの曲が多い!(変な表現ですが。。)ポップな方向を目指したとしても中途半端です。Madrigal1曲の美しさが光る作品です。
この作品で、ジョンとリックが脱退。80年代へと突入。。
(けなしました。。このアルバムのファンの方、ごめんなさい!)
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Alan White(Drums,Percussion)
YES(80年代~90年代前半)
プログレッシブ・ロックの代表バンドとしての70年代のイエスと、80年代以降のイエス。どちらも、時には徐々に。。時には大胆にサウンドが変わっていったように思います。とりわけ80年代初頭の”イエスに革命が起こった”と云われたバグルスとの合体期。そして全米チャートを席捲した90125イエスのサウンドの変化は、驚きと批判の中でもう1つのイエス・サウンドが育っていったと思います。
Drama (1980)
ラインアップ変われどイエスの音 隠れた名作 おすすめ度:★★★★☆
イエスの歴史の中で、このアルバムのみ、メイン・ヴォーカルはジョン・アンダーソンではなく、「ラジオスターの悲劇」でおなじみのバグルスから加入したトレバー・ホーンが担当。ヴォーカルとキーボード(ジェフ・ダウンズ)がバグルスの2人ということで、テクノ・ポップ色があるようで少ない。。まさにイエスの音なのです。そこにバグルス勢の味付けが加わったサウンドといえます。ジョン・アンダーソンには合わないトレバー・ホーンの若干低めの音域のヴォーカル(といっても高音には違いないですが。。)は、いつ聴いても新鮮です。Machine Messiahのギターとキーボードの掛合いはまさにイエス・サウンドですね。Tempus Fugitのドラム&ベースががっちり支えたストレートなサウンドは、過去の(70年代イエス)ではお目にかかれなかったモノです。そうそう、この曲とInto The Lensは、ジェフのヴォコーダーが印象的でした。このアルバムは、隠れた名作と言っても過言ではないでしょう。
(Member)
Trevor Horn (Vocals)
Geoff Downes(KeyBoards)
Steve Howe(Guitar)
Chris Squire(Bass,Backing Vocal)
Alan White(Drums)
90125 (1983)
わかりやすいポップなイエス おすすめ度:★★★★
「Owner Of A Lonely Heart (ロンリー・ハート)」の全米大ヒットで、イエスのファン層拡大に大いに貢献した作品でしょう(笑)。トレバー・ホーンが一線を退き、プロデューサーとしての役割を果たし、ジョン・アンダーソンが復帰。美形のギタリスト、トレバー・ラヴィン(元ラビット)とのツー・トップ(?)のヴォーカルが新鮮でした。70年代のアルバムには見られなかった同じフレーズの繰り返しが多い点。そして、変拍子を使っているけれども、わかりやすい(覚えやすい)メロディーは、新しいイエス・サウンドと当時思いました。
(Member)
Jon Anderson(Vocals)
Trevor Rabin(Guitar,Vocals)
Chris Squire(Bass,Backing Vocal)
Alan White(Drums)
Tony Kaye(KeyBoards)
Big Generator (1987)
あまりにも。。 おすすめ度:★★★
個人的には、トレバー・ラビンがスティーヴィー・ニックスが歌うことを意識して書いたというLove Will Find A Wayが大好き!しかし、あまりにもポップになったイエスに抵抗があるのも事実。ジョン・アンダーソンのヴォーカルも、今まで以上に高音が耳につく(悪い言葉で言うとウザイ)。ロンリー・ハートの頃にあった音の緊張感が薄れてきたなと思いました。トニー・ケイの隠れたコンポーザーとしての才能(Rhyrhm Of Love、Shoot High Aim Lowなど)は評価できますけど。。
(Member)
Jon Anderson(Vocals)
Trevor Rabin(Guitar,Vocals)
Chris Squire(Bass,Backing Vocal)
Alan White(Drums)
Tony Kaye(KeyBoards)
Anderson,Bruford,Wakeman&Howe(1989)
※Anderson,Bruford,Wakeman&Howe名義リリース
70年代イエスの復活 おすすめ度:★★★☆
アルバムFragile(こわれもの)、Close To The Edge(危機)の頃のメンバー4名(ジョン、ビル、リック、スティーヴ)が集結して製作された作品。90125のイエスが存在していたのでイエス名義ではありませんが、サウンドはまさにイエス。リックのキーボード(特にピアノ・サウンド)、ビルの多彩なエレクトリック・パーカッション、生き生きとしたスティーヴのギター・サウンド。個別に耳を傾けると素晴らしいプレイですが、特に長い曲について以前(70年代)より緊張感不足なのは”年をとった”せいでしょうか??
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
Rick Wakeman (Keybords)
Steve Howe (Guitar)
(Guest)
Tony Levin (Bass)
Milton McDonald (Guitar)
Matt Clifford (Keyboards)
Union (1991)
2つのイエスの競作盤 おすすめ度:★★★★
90125YesのメンバーとABWH(Anderson,Bruford,Wakeman&Howe)のメンバー8名が集結して製作した作品。邦題どおりの”結晶”とも言える作品(と私は思っていますが)。実は90125YESとABWHの作品は、残念ながらはっきりと分かれています。90125Yesメンバーの作品はわずかに4曲。Lift Me Up、Saving My Heartはトレバー・ラヴィンのプロデュース。他の楽曲と比べてフレーズが覚えやすく軽快な曲。Miracle Of Loveもそうですが、ボーカルのキメのところはトレバーが担当していますね(90125のChangesもそうでしたが)。The More We Live - Let Goは一転して地味な曲。クリスのコーラス声が気に入ってます。この4曲に限って言えば、★5つです。
(Member)
Jon Anderson(Vocals)
Trevor Rabin(Guitar,Vocals)
Chris Squire(Bass,Backing Vocal)
Alan White(Drums)
Tony Kaye(KeyBoards)
Steve Howe (Guitar)
Rick Wakeman (Keyboards)
Bill Bruford (Drums)
Talk (1994)
90125YESの集大成 おすすめ度:★★★★
トレバー・ラビンのプロデュース作品。ロンリー・ハート回帰のようなThe Calling。しかし、コーラスは重厚。State Of Playの吠え叫ぶギターとサビのジョンの”パ~ッと明るくなる”ヴォーカルの対比が素晴らしい。トレバーがSupertrampのロジャー・ホッジソンと共作したWalls、エスニックな香りのWhere Will You Beなど聴きどころが多い。圧巻は16分の大作、Endless Dream。まさか90125イエスのメンバーによる大作が登場するとは。。と当時驚きでした。ピアノのリフと壮大なギターソロに始まる。長さを感じないメリハリのある作品に仕上がっています。
(Member)
Jon Anderson(Vocals)
Trevor Rabin(Guitar,Vocals)
Chris Squire(Bass,Backing Vocal)
Alan White(Drums)
Tony Kaye(KeyBoards)
YES(70s&80s ベストアルバム、ライブアルバム)
ベストアルバム&ライブアルバムは入門用にもなります。
それだけではなく、レア音源収録作品もあるので侮れない!
Yesterdays (1975)
Americaって素晴らしい曲!! おすすめ度:★★★
実は、私が最初に買ったのはこのアルバムです。初期の2枚(Yes、Time And A Word)の収録曲を集めたベスト・アルバムです。初期の2枚からの作品をかすませる聴きモノは、未発表音源として最初の1曲目に収録されたアメリカ!!ジョン・アンダーソンの敬愛するポール・サイモン作曲のこの作品を見事にイエスの作品として甦らせています。特にスティーヴのドライヴ感溢れるギター・プレイが必聴。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Peter Banks (Guitar)
Tony Kaye (Organ)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
(Member - Americaのみ)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Bill Bruford (Drums,Percussion)
Classic Yes (1981)
イエス全盛期の一部のエッセンス おすすめ度:★★★
クリス・スクワイア選曲によるベストアルバム。The Yes Album,Fragile,Close To The Edge,Going For
The Oneからの選曲で、70年代の全盛期のイエス入門編として最適な内容です。アナログ時代、ライブ録音盤が付いていました。最近のCDにも入っているようですね。
しかし。。私は、イエスはベスト盤ではなく、”オリジナル・アルバム”で聴くことをおすすめしたいです!これらは、イエスの一部の”エッセンス”に過ぎないのだから。。
Yesyears (1991)
未発表作品がそそる。。 おすすめ度:★★★☆
イエス・マニアのための4枚組ボックスセット。究極のベストアルバム+レア音源かもしれません。特に77年頃のイエス(Going For The One発表の頃)と、90125時代の未発表曲が収録されているのが貴重。90125時代の音源では、コンサートで、Owner
Of A Lonely Heartの前にイントロだけ演奏しておなじみだったトレバー・ラヴィンのMake It Easy、クリスのみで歌っている(ジョンのヴォーカル部分がない)It
Can't Happenの2曲。前者はトレバーのワイルドなヴォーカルが光ります。ライブ音源のChanges、And You And I、Heart
Of Sunriseの3曲。しかし、And You And Iは、トレバーのギターでは雰囲気ぶち壊し。。叙情性が足りない。。
Yessongs (1973)
これを聴かずしてイエスは語れない。。 おすすめ度:★★★★★
イエスの最強の布陣。それも最盛期の頃のライブ音源。火の鳥(ストラヴィンスキー)から始まるおなじみのステージ。ただでさえ複雑なイエスサウンドを完璧にステージ演奏するメンバーのテクニックに脱帽。スタジオ録音以上のノリが感じられるのは、Parpetual Change、Roundabout、I've Seen All Good Peopleでしょうか。。And You And I(およびRoundabout)は、スタジオと違ってスティーヴのギターがエレキなのでちょっと残念ですが、迫力は倍以上です!クリスの凄まじいベース・ソロの聴けるThe Fishは、イエスならではのナンバーです。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Bill Bruford (Drums,Percussion) - 数曲のみ
Alan White (Drums,Percussion) - Bill担当曲以外
Yesshows (1980)
Ritual(儀式)が尻切れ... おすすめ度:★★★
パトリック・モラーツ(key)在籍時(アルバム:Relayer)~70年代最後のTormatoリリース期までのライブ音源を集めた作品。リックのキーボードが入ったTime And A Word(時間と言葉)~Going For The One(究極)の繋ぎが良い!(私だけか。。?)特筆すべき聴き物は、パトリック在籍時代の音源の大曲2曲 - The Gates Of Delirium(錯乱の扉)とRitual(儀式)でしょう。とくに後者。スタジオ録音より若干テンポが遅めですが、ダイナミックさが違います。しかし、いくらレコードの収録の関係とはいえ、曲を半分に割るなよな~。。1曲に繋げて欲しい。。繋げれば★4つ以上です。。
9012 LIVE AND SOLOS (1985)
ビデオのほうが数倍良い! おすすめ度:★★
ビデオ・リリースされた90125ライブからの音源(Hold On、Changes)と、各メンバーのソロ曲を収録したライブ作品です。聴き物は、ジョン・マグラフリンばりのトレバー・ラビンのギターソロ、Solly's Bread。そして、クリス・スクワイアとアラン・ホワイトのリズム隊によるWhitefishでしょうか。あくまでもイエスのディープなファンにアピールする作品。
(Member)
Jon Anderson(Vocals)
Trevor Rabin(Guitar,Vocals)
Chris Squire(Bass,Backing Vocal)
Alan White(Drums)
YES(90年代中盤以降)
Keys To Ascentionまではリアルタイムでしたが、その他の作品は21世紀に入ってからあらためて聴きなおしています。90年代中盤以降のイエスは、まだまだ新しい発見がありそう。。
※注:過去音源作品(Beyond And Before The B.B.C Record)、2枚のFriends&Relarivesは、まったく思い入れがありませんので割愛します
Keys To Ascension (1996)
黄金期メンバーのライブアルバム おすすめ度:★★★☆
黄金期メンバーのライブアルバムが新譜でこの時代に聴けるとは。。イエスのメンバー交代のめまぐるしさには嫌気が差していましたけど、この頃は嬉しい誤算でしたね。2CDで、ライブサイドが4分の3(7曲)。のこり4分の1がスタジオ録音(2曲)。なんといっても目玉は、「Tales From Topographic Oceans(海洋地形学の物語)の冒頭を飾った「The Revealing Science Of God(神の啓示)」の収録があること。スタジオ盤よりテンポが遅いですが、複雑なこの曲をライブ演奏で聴けるだけでも貴重な作品かと思います。「America(アメリカ)」、「Awaken(悟りの境地)」が入っているのも嬉しい。スタジオ盤のほうは、だいぶ長い大作が2曲。ABWHを彷彿とする曲ですが、ハウのギターとリックのピアノのプレイを中心に聴いていると飽きません。ジョン、クリス、スティーヴ、リック、アランの年輪を感じる充実した1枚。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Alan White (Drums,Percussion)
Keys To Ascension 2 (1997)
期待したが。。。 おすすめ度:★★
第2弾のAscension2。私にとっての目玉は、「Going For The One(究極)」と「Turn Of The Century(世紀の曲がり角)」とくに後者のライブを聴きたい一心で購入しました。この曲は良かった!! しかし。。もたついたスローテンポの「Close To The Edge(危機)」には失望。やっぱり老いた。。そんな感じでした。同じスタイルのライブ盤は2枚はいらない。。そんな感じの印象もあります(青い1枚目のほうが内容的に勝っています)。こちら赤いほうのスタジオ・トラックは、見るべきものなし。。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Rick Wakeman(Keyboards)
Alan White (Drums,Percussion)
Open Your Eyes (1997)
イエスらしくない。。 おすすめ度:★★☆
キーボードが弱い。。ボーカルがクリアでない。。1曲1曲の印象がなぜか弱い。。私がもしリアルタイムで聴いていたとして、思い入れがあったとしても、評価は3つ星止まりかもしれません。”イエスらしさ”が足りないのです。新メンバーのビリー・シャーウッド(g,Key)の在籍したWorld
Tradeは個人的には好きなグループですが、彼と古株イエスメンバーの個性は、昇華へと至らなかったかもしれません。
「Love Shine」でのお遊び”ビートルズもどき”も虚しく聞えます。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Billy Sherwood(Guitar,Keyboards)
Alan White (Drums,Percussion)
The Ladder (1999)
戻ってきたイエスらしさ おすすめ度:★★★☆
前作の不満を吹き飛ばした快心の作品かもしれません。頭の3曲(Homeworld(The Ladder、It Will Be Good A Day(The River)、Lightning Strikes)で頭の裏側までイエスのサウンド・エキスが染み渡る感じ(笑)です。新メンバーのイゴール・コロシェフ(Key)の”生きの良い”プログレらしいキーボード・ワーク。ジョンのボーカルもクリアな作品が比較的多くなってきています。音自体も聴けば聴くほど味がでる感じで、ある意味”スルメ”作品かもしれません。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Billy Sherwood(Guitar)
Alan White (Drums,Percussion)
Igor Khoroshev (Keyboards)
House Of Yes (2000)
20世紀の集大成ライブ おすすめ度:★★★★
1999年の「ラダー」ツアーより、ラスベガスのハウス・オブ・ブルースで収録されたライブ作品。ビデオ(DVD)も発売されています。さすがにラダー・ツアーだけあって、ラダーから5曲。旧作品も、久々のパーペチュアル・チェンジが入っていたのが新鮮でした。Keys Toの頃は”年齢によるプレイの衰え”を感じましたが、イゴール&ビリーの参加+その関係か?。。アレンジ&サウンドがシンプル目に聞えるのは気のせいでしょうか?パワーが感じられたYessongs時代、90125時代とは違ったあっさりとしたベテラン”悟りの境地”のイエスがいるように感じます。
(Member)
Jon Anderson (Vocal)
Chris Squire (Bass,Backing Vocal)
Steve Howe(Guitar,Backing Vocal)
Billy Sheerwood(Guitar,Vocal)
Alan White (Drums,Percussion)
Igor Khoroshev (Keyboards)
Magnification (2001)
Jon在籍のオリジナルラストアルバム おすすめ度:★★★★
キーボードなし編成+オーケストラをフューチャーした作品。オールド・ファンにも納得の1枚。昔のイエスのエッセンスが満載だと思います。80年代のファンには、Don't Goあたりがオススメかな?この作品のツアーにRick Wakemanが戻ってきて、イエスは最後の輝きを見せたかなと思います。
Member:
Jon Anderson (Lead Vocals, Midi Guitar And Acoustic Guitar)
Steve Howe (Acoustic & Electric Guitars, Steel, Mandolin And Vocals)
Chris Squire (Bass Guitars And Vocals)
Alan White (Drums, Percussion, Vocals And Piano)
Orchestral Music Composed And Arranged By Larry Groupe
ここまでがイエスとして語れるところでしょうか。この後Jonが脱退。以降の21世紀の作品は若手ヴォーカルをフューチャーし、オリジナル作品が数作リリースされています。
レビュー終わり